日本海 旅日記

旅日記　12日目

　出雲大社に寄る。１０月なので、こちらは神有月である。神々がここで会議をしているらしい。誰と誰を結びつけるか検討している。

　縁結びで有名な神社であるが、果たして効果はいかほどのものか？駐車場で自転車を降ろして出雲神社へ漕ぎ出した。近道をして横から境内に入ったが、私の他に自転車を使っている人はいなかった。お参りをして別の建物に向かった。

　○年祭とかでイベントを行っていた。じっくり見学して元来た道を戻ると『境内への進入、一切の車両を禁ずる』という木の重々しい看板が立っている。『あらら？』と思いながら進入した。『この罰当たりが！』と思われたと思い、お守りは買わずにきた。
　名物の蕎麦を食べて石見銀山を目指す。途中ほぼ完璧な形で沈む太陽を捉えた。普通、海に沈む間際は雲に覆われることが多いのでラッキーだった。

　石見銀山に着いたときは夜だった。全く暗くてちょっと怖いので、次の街で夕食を食べ休もうとしたがなかなか見つからない。かなり走ってから街に辿り着いた。ちょっと街外れの居酒屋に入った。客は一人しかおらず老夫婦が経営している店だった。

　東日本代震災で墓が被害にあったというと、費用がどれくらいかかるか？と真剣に尋ねてきた。実家の近くから墓を移したいらしい。話しかけるのは、いつも奥さんの方だ。全く影の薄い旦那だが、焼き物の時は腕を奮う。今晩は居酒屋の駐車場で一夜を明かすことにした。